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「ハンガリーの夏のオススメ:Fröccs(フルッチ)」

ハンガリーは北海道と同じくらいの緯度に位置しているため、日本の本州と比較すると平均気温・湿度が低く過ごしやすいです。

それでも気温30度を超える日もあるため、夏の日差しをたっぷり浴びてハンガリーの街歩きを楽しむためのオススメをご紹介したいと思います。

 

 

今回は、定番のアルコールドリンク「Fröccs (フルッチ)」をご紹介します。

フルッチは、ワインをソーダ水で割ったドリンクで、ドイツ語名のスプリッツァーとしてご存知の方もいるのではないでしょうか?

フルッチ誕生の歴史は1842年に遡ります。

ハンガリーの作家であり政治家のFáy András(ファーイ・アンドラーシュ)が自身の所有するワイナリーのぶどうの収穫に友人を招待しました。

その中には、詩人・作家のVörösmarty Mihály (ヴルシュマルティ・ミクローシュ)や自然科学者・発明家のJedlik Ányos(イェドリク・アーニョシュ)の姿もありました。

イェドリクは自身の発明したソーダサイフォンを持参し、ワインをソーダで割って飲んだのがフルッチの始まりと言われています。

ドイツ語風のスプリッツァーと名付けられましが、これを気に入らなかったヴルシュマルティがハンガリー語でフルッチと名付けました。フルッチの名前はソーダ水の泡がシュワシュワと弾ける様子から来ています。

 

一般的に辛口の白ワインを使用することが多いですが、ほんのりピンク色でおしゃれなロゼワインのフルッチも注文することができます。

また、バーやレストランでフルッチを注文する際、自分でワインとソーダ水の比率を選ぶことができるのですが、それぞれの割り方に名前がついていることが特徴的です。

 

定番の300mlサイズがこちら↓

Nagyfröccs (大フルッチ):ワイン200ml+ソーダ水100ml

Kisfröccs (小フルッチ):ワイン100ml+ソーダ水100ml

Hosszúlépés (大きな一歩):ワイン100ml+ソーダ水200ml

 

続いてたっぷり飲みたいときの500ml↓

Háziúr(家主のフルッチ):ワイン400ml+ソーダ水100ml

Házmester(管理人のフルッチ):ワイン300ml+ソーダ水200ml

Viceházmester(副管理人のフルッチ):ワイン200ml+ソーダ水300ml

Sportfröccs(アスリートのフルッチ):ワイン100ml+ソーダ水400ml

 

このほか面白い由来のフルッチもあります。

例えば、Puskás-fröccs(プシュカーシュのフルッチ):ワイン600ml+ソーダ水300mlは、90年ヨーロッパで負け知らずだったイギリス代表に1953年ハンガリー代表が勝利した試合がワインとソーダ水の割り方のもとになっています。

ハンガリーの国民的サッカー選手Puskás Ferenc(プシュカーシュ・フェレンツ)の名前が付けられています。

サッカー観戦をしながら飲んでみたいですね。

 

ワインがちょっと苦手だなという人にはMacifröccs(子ぐまのフルッチ)がオススメです。

木苺のシロップを入れたピンク色のフルッチで、甘くて飲みやすくなっています。名前も見た目もかわいらしいですよね。

 

ご自宅でもお楽しみいただけますので、この夏はぜひフルッチを試してみませんか?

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